LM314V21

アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

『新訳機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』

 MOVIX京都で見てきました。劇場前のポスターに監督らのサインがありました。京都にも来ていたのかな?
 人はまあまあ多かったですが、満員ではなくいつ行ってもまあ見られそうでした。男同士で連れ立っている人、女の子の二人組、ご家族、小学生と、なかなか客層は広かったです。明らかに小学校低学年の男の子が「カミーユがうんぬん」「ティターンズがうんぬん」なんて言っているのを見て、いったいどんな教育を受けてきたんだろう、なんて思ったりしました。
 予告映像は全部アニメまたは特撮でした。『仮面ライダー響鬼』『魔法戦隊マジレンジャー』『xxxホリック/ツバサクロニクル』『金色のガッシュベル!』『鋼の錬金術師』などなど。子供的にはマジレンガッシュベルなんかに期待していた模様です(マジレンはいっしょに歌を歌ったりしてた)。私としてはCLAMP作品らしきホリックというのとツバサクロニクルの製作がプロダクションI.G.だということに驚きでした。面白そうだと思ったのは響鬼ハガレンハガレンはアニメ版の続きらしい。錬金術の世界と科学の世界(=この世界)に分かたれてしまった兄弟は、いったいどうやって再会するのでしょう? あとガッシュベルは宣伝で「映画を見るとカードがもらえるよ!」みたいなのを強調していてなんかイヤな感じがしました。せめて映画の内容で勝負しろよ。
 で、下記が本編の感想。悪かったところ、よかったところの順で。
 まずは悪かったところ。
 正直、ファーストとTV版を見ていないとついていけないと思いました。富野監督は基本的にバトル一辺倒の総力戦映画しか作れないというのが私見なのですが、今回もそんな感じでした。とにかくバトル連発で、緩急というものがほとんどない。ずっとMSのコックピット内か戦艦の中で、息をつけるのはほんの2秒くらいのギャグカットだけ、みたいな感じです。今どこの話をやっているのか分かってしまうこともあって、正直途中で飽きました。
 映像は20年前のTV版がメインなので期待してはいけません。すごく荒くて滲んでいる感じがするし、構図や演出もそもそも劇場サイズを想定していないから、なんか狭い感じがしました。あと冒頭でCGの宇宙がずっと出てくるのですが、なんかチープで萎えました。
 BGMが終止鳴り続けていたのもなんかイヤでした。個人的に背景音楽担当の三枝さんの曲がそんなに好きじゃないのでなおさらだったのかも。
 で、次はよかたところ。
 Gacktの歌は思ったより合っていてよかったです。ちょっとCD買おうかなと思いました(結局買わなかったけど)。また、劇中曲にも新曲があったようでした。
 ストーリーはTV版を端的にまとめてあって、なかなか収まりがよかったように思います。TV版では割とどうでもいい回も多いので、DVDになった際にはこちらをオススメすることができそうです。名シーンみたいなのも大体入っていたようだし。大人修正シーンはカットでしたが。あ、ウォンさんカットされてたなあ。おっさんにボコボコにされるカミーユを見られるのはTV版だけ。
 あと一番よかったのは「見に行った!!」という充実感を得られたことでした。ガンダム作品は長く語り継がれることが多いので、将来同時代的なイベントとして機能しそうな予感です。一体感やライブ感を共有するための祭としては、なかなかいい感じだったと思います。なんか不満タラタラで出てきておきながら「Ⅱは10月? 待てねーよ!」と思っている自分がいたのでした。
 というわけで。私にとって今回のゼータは映画というよりは祭って感じでした。映画が映像作品としてのみ評価されるってのは狭い評価だと思います。ゼータみたいな祭としての映画があっても、悪くはないんじゃないですかね。