KINBRICKS NOW「超能力、霊力、転生、仙人は禁止?!中国政府がラノベ、ファンタジー小説禁止令を発令か」とコンテンツの生みかた・殺しかた。
http://kinbricksnow.com/archives/51847217.html
中国のホラー小説家・小妖UU氏によると、「ラノベ禁止令」が発令されたという。「涼宮ハルヒ」シリーズをはじめ、ラノベを大々的に展開している角川書店は大ピンチか。
■小妖UU氏のつぶやき
今日、ある編集者の友人から本を書くにあたっての注意事項をもらいました。お上の新規定だそうです。高富師(背が高い、金持ち、イケメンの男性)や白富美(色白で金持ちで美人の女性)、それに若者の恋や同性愛とか全部ダメなんだって。第8条を見た時、ファンタジー書いてなくて良かったとこっそり喜びました。だって超能力、霊力、転生、再生、輪廻、仙人修行とか唯心的概念はダメって書いてあるので……う゛ぇぇぇ。みんなこの新政策を見て、裏のかき方を教えてよ!
上記は抜粋なので、詳しくはリンク先を読んでください。
要約すると、中国のある出版社において、刊行済みの「青春文学、とりわけ校園文学」(=日本で言うラノベみたいなものらしいです)で美男美女の恋愛ストーリーや同性愛、唯心的なファンタジーはダメ、というお達しがあったそうで、それは中国共産党からの指摘によるものだった、というお話。
ここ10年くらい前に「日本のアニメや漫画は、コンテンツ教育に注力している中国韓国にいつ追いぬかれてもおかしくない」と言われていたんだけどなかなかその気配が感じられないのは、外国でのこういった政治の力が影響しているようです。何を楽しませるかを国がコントロールしているようじゃ、本当に面白いものが生まれてくることは当分無さそうですね。
しかも隣の日本ではこれだけ好き放題作品が生まれていて、それが連日ネットを介して楽しめちゃうとなればなおさらです。
まあルールだけで言えば日本だって随分厳しいわけで(こんなにモザイク多用する国はいわゆる先進国の中には他にないだろう)、「日本は表現の自由があるからコンテンツがリッチ」というよりは、クリエイター側がルールのすり抜け方をよく嗜んでいるのと、ルールはあるけどわざわざ罰しない文化的な問題と利害関係が多分にあると思う。エロ表現や同人誌市場なんてまさにそれ。
ただ、児童ポルノ法しかりだけど、日本だってちょっとした法改正と罰則の適用でいつ表現が萎縮するかは分かったもんじゃありません。MIDI文化の死滅を考えると、これだけ栄えているアニメや漫画がある日終わることだってありえるわけです。
表現に携わる人は、今回の中国の件を見て「さすがの中華クオリティw」と笑ってなどはいられないのです。政治や文化の動き、しっかり見ていきましょう。
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