谷川流『涼宮ハルヒの動揺』、角川書店、2005
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: 文庫
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この巻は短編集という形になっており、5本の話が入っています。どれも大きなテーマを扱った話というよりはキャラクターや本筋を盛り上げるための話という感じで、独立して評価できる類の話ではなかったように思います。やはり独立して成立しているのは『憂鬱』だけで、後はシリーズの一部として楽しむのが正しい読み方なのだと思います。
最近気付いたのですが、ライトノベルのこういう話の構成仕方はどことなく続き物のアニメのシリーズに近い気がします(もしくは連載中の漫画でもいいんだけど)。1話1話の面白さはあってしかるべきなんだけど、大筋の面白さの方を前提にしているという感じ。ただ、そうであるならキャラクターや大筋の話を知らなくても1話だけ読んでも面白い話である必要があるし、このハルヒシリーズの短編にはそれがやや欠けている気がします。それがないと、今回のようにアニメ化とかでもしない限り、新規参入者を増やせないんじゃないか? とか勝手に心配しちゃったりします。
最近の少年漫画について考えていたことを、ラノベにも感じた次第です。
や、オチとかそういうのはありません。