「シュタインズ・ゲート 変位空間のオクテット」クリアしました。
- 出版社/メーカー: GigasDrop.
- 発売日: 2011/10/28
- メディア: CD-ROM
- 購入: 3人 クリック: 159回
- この商品を含むブログ (37件) を見る
このゲームはゲーム「STEINS;GATE」の続編で、前作の真のエンディングの後の話になります。アニメの後の話と捉えてもしてもまあそんなに問題はないんだけど、たまに「?」と思うところがあるかもしれない。
それより更に重要なことが一つ。本作は「STEINS;GATE」の更に前作「CHAOS;HEAD」とのコラボ作品なので、こちらとの関連が非常に強いです。「CHAOS;HEAD」の主人公が「疾風迅雷のナイトハルト」という名前で*1物語の軸として出てきます。このゲームのコンセプト自体が「主人公同士の対決」的なやつ…例えるなら「マジンガーZVSデビルマン」みたいなノリなので、「CHAOS;HEAD」のことはプレイしないまでも少し調べてからプレイするのが吉です。
ゲームの中身についてですが、「コマンド入力型アドベンチャーゲーム」ということで、オカリンを英単語1つまたは2つを入力して操作していく、という流れになります。思う通りに動いてくれなくてもどかしいことが続きますが、それだけに道が開けた時は「よっしゃ!!」って感じになります。これがこのゲームの楽しさですね。
また、謎解きに関しては作者の趣味全開だったりするものもあるので「これどう考えても分かんねーよ」と思ったら気にせずググっていいと思います(ゲーム中でもそれを推奨するようなメッセージがあったような気がする)。先に言ってしまうと、5インチフロッピー時代のゲームプレイヤーで、かつ「CHAOS;HEAD」をプレイしていないと全ての謎はクリアできないので、遠慮せずググりましょう。
ただ、攻略サイトを見てしまうと一発でエンディングまで入力コマンドが見えてしまうので、あっさりクリアしてしまいたくない人はググり加減に気をつけて。このように、私は難易度がプレイヤーに委ねられてるような気がしました。味付けはお好みで、という感じ。
なお、評判通りグラフィックや音は非常にローテクな感じです。ただ、個人的にはMSXやファミコンで子供時代を送っていたので、描画に時間がかかる以外はそんなにヘボいとは思いませんでした(描画もクリックで飛ばせるし)。音の感じもゲームっぽくて丁度いい感じだと思う。むしろループするまでが長くて豪華だな、と思ったくらい。グラフィックも、キャラが誰か分かるので十分な気がしました。助手も相変わらずかわいかったし。
ストーリー的には本当に掌編というか同人誌とかでありそうな話って感じでした。助手に頼り過ぎでオカリンのダメさが若干増してた気はしたものの、かっこいいところはかっこいいし、ナイトハルトとの厨二病対決でもひけをとってないし
*2、悪くなかったと思う。もうちょっとまゆりと絡んでほしかった気はしたけど、それは「飛翼恋理のだーりん」の方で、ってことかしら(いしじまえいわは「飛翼恋理のだーりん」は全くの未プレイ)。
で、この作品について一番いいところは、実はパッケージだと思います。私はそんなに昔のゲームをプレイしていたわけではないけど、ケースの肌触りとかサイズとか文字の感じとか、マニュアルの質感とか同梱されている変な地図とか、とても凝った作りになっています。一番スゴいと思ったのは、5インチフロッピーを模したCDケースですね。あれは手に取った時本気で笑いました。一瞬、ファンサービスで本物の5インチフロッピーが入ってるのかと勘違いして「一体、日本で何人がドライバ持っててこの特典の中身を見れるんだ!?」と思っちゃいました。とにかくゲームをプレイする前の開封している時の懐かしいドキドキ感が半端じゃなかったです。
というわけで、本作はゲームでありながら一種のファングッズと捉えた方がよさそうな一品でした。実際ゲームそのものはそんなに長くないし、クリア後にあっと驚くような何かがあるわけでもないようなので、それだけだとこの定価はちょっと高い気がしてしまいます。一方、ファングッズだと考えると非常にこだわりがあって出来が良く、棚に入れただけで満足感を得られるものになっていると思います。問題は「シュタインズ・ゲート」という作品とこのアナクロさは本来関係がない、ということですが…それはまあご愛嬌というかなんというか。
たまたま私はこのアナクロさがハマる世代の人でしたが、例えばアニメから入った若い人なんかがこのソフトを手に取った時、プレイした時にどう感じるんだろう? ということには興味があります。何がしか楽しんでくれているといいな、と思います。
最後にこのソフトの名称について。発売直前まで「STEINS;GATE 8bit」とか「シュタゲ8bit」とか、とにかく「8bit」と呼ばれていました。だから発売直前直後くらいに公開になった「変位空間のオクテット」という名前には正直全然ピンと来なくて、買った時にレシートでこの名前を見て「?」と思ったくらいでした。amazonなんか未だに8bitって表記だし。私も未だに8bitの方がしっくりきます。
そういうわけで、今後も本作のことは「8bit」として記憶に残ると思います。