LM314V21

アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

『インサイド・ディープスロート』(2005)

http://www.inside-deepthroat.com/top.html
 わずか22万ドルで制作されながらも『タイタニック』をも上回る収益をたと言われる伝説のポルノ映画『ディープスロート』(1972)に関するドキュメンタリー映画。ドキュメンタリー研究をしているシマウチ君(仮称)と、講義を早退して観に行ってきました。
 下から設定とか感想とか書きますが、基本がポルノ映画関連なので、リンクも含めてエロネタ厳禁の方は読まない方がいいかも知れません。




 不感症の女性が、実はクリトリスが喉の奥(ディープスロート)にあることを知り、新しい性のあり方に目覚める…というのが大まかなストーリーです。まあ、基本的にはアホ映画なわけですが、実はこの設定は当時主に2つの点で画期的でした。


・フェラ肯定(宗教的な理由から、フェラは背徳行為とされていた)
・女性のオーガズム、クリトリスの肯定(女性はイクことがないとされていた・膣で感じるべきであってクリトリスで感じることはないとされていた・クリトリスの存在自体知られてなかった)


 現在からすれば当たり前のことが、たった30年前には信じられてなかったり、タブーだったりしたわけです。で、そのタブーを破ったこの映画は大ヒットしました。また、それによっていろんな価値観(フェラは背徳行為、クリトリスの存在、女性のセックスへの積極性、ポルノ映画の芸術的価値などなど)が転換しました。
 が、あまりに売れてしまったためにわいせつ物として取り締まられ、発禁になり、出演者は裁判にかけられました。ここで表現の自由を主張するスタッフ側と、わいせつ物は取り締まらなければならないという時の政府との戦いが始まりました。


 みたいな感じのドキュメンタリーでした。正直、かなり面白かったです。テンポよく話が進むし、知らなかった話がたくさん出てくるし。表現の自由とは何か? とか興味のある方にはマジオススメ。
 難点は、公開期間が短かったことかな(京都では昨日が最終日でした)。