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アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

KOTAKU「死ぬほどかっこいい謎のアニメーションプロジェクト『RWBY』シリーズ最終トレーラーが公開!」と「演出のための演出」の話。

[asin:B00A9FXCB0:detail]
http://www.kotaku.jp/2013/06/rwby_new_trailer.html

まさに厨二スタイリッシュ!

アメリカのプロダクションスタジオ「Rooster Teeth Productions」が発表した謎のシリーズ企画『RWBY』(発音はルビー)。2012年11月に最初のトレーラー「Red」が公開され、そのクオリティとアツすぎるバトルアニメーションに注目が集まりました。もうね、ほんっとにアツいんです。


 ということで、以下その映像です。


RWBY "Red" Trailer


RWBY "White" Trailer


RWBY "Black" Trailer


RWBY "Yellow" Trailer


 ということでした。
 うーん、正直Red以降下り坂ですよなあ…モチーフ(Red だと赤ずきんちゃん)が徐々に弱くなる一方、反比例的に出来のよろしくない厨二ゲーっぽさが増していってる感じです。
 Redの最初期版の顔が隠れてるやつ*1が公開された時は「お、日本のアニメ風演出と大陸さんの演習が融合するとこうなるのか!」という驚きと期待感があったけど、これだと単なる日本風やってみました、だよねえ…


サクラ大戦3 OP (made by Production I.G) 高画質 (HQ)


 直接的には関係ないんだけど、サクラ大戦3のOPです。Production I.Gが億単位の費用をかけたということもあって、10年以上前(2001年!)の作品とは思えない出来の一品です。というか、リンク先の記述からフレンチカンカンのシーンが3DCGを下地にした手描きアニメだったという事を知り、驚愕を隠せません。
 RWBY はいろんな作品からインスパイアされているようなので単純比較は避けたいんだけど、こうして見てみると演出の意図が似ているようで違うことに気付かされます。


 サクラ大戦の演出は女の子たちの魅力と戦闘シーンの激しさが対比になることにより、彼女らの魅力が引き立つ構成になっています。なので映像を通じて描きたいメインは女の子たち。そのため、短い映像だけどなんとなく「この子はこういう性格なのかな?」というのがキャラクターデザインと仕草(戦闘シーンの立ち居振る舞いも含めて)から感じられるようになっています。


 一方RWBY の演出はバトルシーンのための演出、というよりは演出のための演出になっていて、一見「おおっ」と思わされるんだけど、女の子たちのキャラクターが薄味すぎて何も残らない後味さっぱりな作品になってしまっています。


 これは「RWBY が日本の作風をパクってるようでパクれてねえぜ」というだけの話ではなく、実は日本のアニメなどの映像作品でも最近はよくあることです。
 私は洋の東西を問わず、こういった「演出のための演出」というのがニガテなんです。演出はストーリーとかテーマとかキャラクターとかを引き立てるためにあるものという考えなので「ハイ! 板野サーカス出ましたー」「ガイナ立ちキター」みたいなのは正直白けるんです。
 そもそもガイナ立ちってなんだよ。誰が言い出したんだよ。あれは桜多吾作版のゲッタードラゴンのオマージュだろ、というのは脇にそれた話です。


 (参考)仮営業!週刊ワダスポ「腕組みがサマになる、あいつ・・・」
http://ameblo.jp/wanda926/entry-11330404885.html


 閑話休題


 演出のための演出が「あの作品/クリエイターの作風を持ってきました!」である以上、当然その演出を施された映像は他作品ともある意味で代替可能なものになってしまうわけで、作品そのものの味が薄まるのは当たり前のことです。
 私は残念ながら映像作品の映像そのものだけを楽しむほどの映像好きではありません。なので、やっぱりその作品のストーリーやメッセージが薄くなるような演出はしてほしくないし、そっちを強調した映像作品をあまり好きにはならない傾向が強いのです(もちろん好きなものもあるけど)。


 というわけで、RWBY は今後シリーズ化するのだとしたら、彼女たちの魅力や背景に迫った映像作品で私を唸らせてほしいと思いました。


 すでにコスプレセットまであるのか…

*1:というのがあった気がしていたんですが、今探しても見つからない。女の子の顔が黒塗りシルエットになっていたバージョン、夢だったのか??