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アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

SIZUMA DRIVE@ハテナ「すぎやまこういちとドラクエの旅路」を音楽と共に辿ってみた。

http://d.hatena.ne.jp/bigburn/20120107
 フリーライター多根清史さまのエントリー「すぎやまこういちドラクエの旅路」が上手くまとまっていて非常に楽しく読ませていただきました。既に知っている情報もあれば全く初めて聞く話もあり、面白かったです。ドラクエゲーム音楽好きはぜひ上記エントリーを読んでみてください。
 今回は上記エントリーの中で出てくる音楽をいくつかピックアップしたいと思います。

 初代ドラクエの楽曲の中で最もスタッフが違和感を覚えたのは、フィールド曲(世界を歩くときのBGM)「広野を行く」だったという。世界の命運を背負った勇壮な戦士とは対極にある、心細さを漂わせた曲に「中世ヨーロッパの冒険物語」の想像を膨らませていた彼らが反対したのは無理もない。

 そこで、とりあえずこの曲をゲームに乗せて、その間にすぎやま氏が新たな曲を考えるという線で作業は進められた。すると、いつの間にか開発現場ではみんなが鼻歌で歌っていたという。たった一人で旅する勇者の孤独と不安、プレイヤーへの「親しみやすさ」を狙った曲は、全てのドラクエの原点であるアレフガルドの地とともに、人々の心に深く刻み込まれたのだ。



 いわゆるアレフガルドのテーマですね。RPG のフィールド曲は勇ましい曲が多く後発のドラクエシリーズでもかっこいい系の曲が多いように思いますが、初代のフィールド曲「荒野を行く」は、上記の通りすごくもの寂しい感じがしますね。すぎやま氏は「たった一人で魔王と戦いに行くんだから、寂しくないわけないだろ」というコンセプトでこの曲を作ったと聞いていますが、さもありなんですね。
 個人的には、なんだか霧がたちこめていて空も澱んだ、竜王の脅威に支配されたアレフガルドの雰囲気を感じられる曲で、他のフィールド曲と比べても別格の趣があるように思います。

 クラシック調で統一された「II」の楽曲の中で、復活の呪文(パスワード)を入力する画面のBGMはポップス調で、少し浮いた印象を受ける。この「LOVE SONG探して」と名付けられた曲は牧野アンナという新人歌手を売り出すためのタイアップものだったからだ。しかし、その結果は……。この曲は替え歌にされ、今も千葉ロッテマリーンズの応援歌「俺たちの誇り」として熱唱されている。

 マジか! と思って調べてみたら、ありました。

 本当だ! ドラクエIIのパスワードを入れる時の曲「LOVE SONG探して」だ!! 野球にはとんと疎いもんで、全く知らなかった…

 最終的な売上が380万本を超え、発売日に数キロにも及ぶ行列がニュースにも報道された『III』は、社会的現象の色合いさえ帯び始めた。ついにはテレビやラジオをも巻き込み、多くの芸能人もドラクエ好きを標榜してやまない一大ムーブメントを巻き起こす。ついにはラジオ番組『鴻上尚史オールナイトニッポン』の企画として、歌詞まで付けられた「III」のエンディングとフィールド曲のCDまで出てしまったほどだ。

 前2作のフィールド曲は「選ばれし者の孤独」をベースにしていたが、、「III」のフィールド曲「冒険の旅」はあくまで勇ましく戦う行進曲である。鴻上氏が草原や荒野をこえ、眠たい目をこすりながらまだ見ぬ街を探す徹夜プレイの日々を熱唱した音盤は、歌唱力以外の何かを伝えてくる。

ニコニコ動画】【鴻上尚史】 ドラゴンクエストIII 冒険の旅
 これはどっちかというとかなりの迷曲。タグの通りだけど、そしてある意味伝説へ・・・ って感じ。


ニコニコ動画】【鴻上尚史】 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
 こっちはまあまあ。でもイントロが完全に逆襲のシャア

 そんな「ゲームミュージック」の一つの頂点に達したのが、大魔王との決戦を鼓舞する「勇者の挑戦」だ。前半は初代の「広野を行く」、後半は「II」の「遥かなる旅路」のアレンジ。これは「III」が前2作の数百年前の世界という衝撃の真実を示すと同時に、この曲が魔王の強大さよりも「強敵に立ち向かう勇者の視点」に立つことを意味している。シリーズ3作の壮大な叙事詩、ゲーマーでもあるすぎやま氏本人の心の高ぶりを込めた構成は、まさに「ドラクエ組曲」なのだ。



 この曲の前半がアレフガルドのテーマのアレンジということは知っていたけど、「遥かなる旅路」まで入っているとは知らなかった。どこの部分がそうなんだ?

 聞きなおして、ちょっと分かった。なるほどなあ。


 それはそれとして「勇者の挑戦」がRPG史上に残るラスボス曲の名曲中の名曲であることは疑いない。作中のシチュエーションからフィールド曲のアレンジというところからタイトルに至るまで、完全に隙ナシ。いつかこの曲をBGMに戦ってみたい。何と?


 というわけで、ドラクエの音楽と共にすぎやまこういち氏の偉業を振り返ってみました。申し訳ないけど、それほど思い入れの強くない天空シリーズの紹介はパスな! やっぱドラクエと言えばロト三部作よ!(実は曲としてはIVが一番好きなものが多かったりするんだけど。あとプレイ時間が一番長いのは結局IXだと思う)
 次回発売のドラクエXでもいい曲を聴かせてくれるのを楽しみにしています!