LM314V21

アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

夢。

 さっきまで夢を見ていた。
 私はとあるスーパー戦隊のレッドだった。「未来戦隊タイムレンジャー」のタイムイエロー・ドモンがゲスト出演という形で登場していたから、たぶん海賊戦隊ゴーカイジャーのレッドだと思う(でも見た目とか服装とかはいつもと同じで、ゴーカイレッドのキャプテン・マーベラスとは全然違った)。
 私はその他の仲間たち(ゴーカイジャーのオリジナルキャストとは違う人達)と戦隊を組んで戦っているのだけど、番組も終盤らしく敵がとにかく強い。本来ザコであるはずの戦闘員ですら、どれだけ頑張っても倒せないレベル。編隊を分断され、どんどん傷ついていく仲間たち。私(レッド)も追いやられ攻撃され、しこたま蹴ったり殴ったりふっ飛ばされたりした。
 その上、その回の敵は幹部クラスで、これが更に逃れようもない強さ。とにかく仲間たちも含めて徹底的にボコボコにされる。
 そんな中私はかろうじて廃屋(元事務所だと思う、やけにがらんとしていて、残されたデスクの上に書類やボールペンがまばらに残っていた)に逃げ込んだものの、他の仲間たちが命からがら逃げて駆けつけ、イエロー(女性)が敵にやられて重傷を負い、今病院に担ぎ込まれたことを知らされる。「なんでこんなことになったんだよ! なんで助けに行かなかったんだよ!」と、見覚えのない仲間たちになじられる私(レッド)。仲間と連絡が取れなかったとはいえ、実際逃げて助けに行かなかったのは事実。何も言い返せない。「とにかく、イエローに会いに行こう」と言って病院に向かう。向かった先もまた古ぼけた建物で、病院も個人経営? と思しき小さなものだった。
 この辺りでシーンが変わって少し時間が経過したようで、とにかくみんな一度各々の場所に戻ろうということになり、それぞれの家? 実家? に帰ることになった。イエローは体中やられたらしく、表情からもヒーローとしての覇気がほぼ消えていた。外見的には左腕を吊っており、腕を折ったようだった。そして何故か小学校の時に好きだったクラスメートの某さんがイエローの正体だった。
 彼女はバスで帰るから、ということでバス停に並んでいたんだけど、その間ちっとも私のことを責めない。でも前と同じ雰囲気、という感じでもなく、ぎこちない空気が流れる。雨のバス停。屋根の下。当たり障りのない会話。「なんで助けてくれなかったの?」とは、言わない。私も言い訳すら出せない。
 バスが到着する時間が近づいた頃、彼女が、うかない顔をしている私を見て「どうしたの? したいの? だったら後で来てもいいよ?」と冗談っぽい笑みを浮かべながら聞いた。私は彼女と寝たい、とは積極的には考えておらずどちらかというと(え、そういう設定?)と思っていたんだけど、彼女をそのまま見送ったままにするわけにはいかないし、とにかく彼女を眠らせるわけにはいかない、励まさないといけない、という気持ちで「後で行くよ」と言った。彼女は「でも一時間くらいだよ。大丈夫? あまり手間かけないでね?」というようなことを言いながらバスの中に消えた。そういったやり取りの中には一種の親しみのようなものが感じられたけど、それによって気まずさが帳消しになるものでもなかった。
 彼女を見送った後、私は自分のバイクを取りに、何処かへ向かって歩いていた。ケータイ(モバイレーツ?)を見ると、地元の友人の仕事が軌道に乗り今は大成している、だとか、働きながらずっとがんばってきた小説の分野で齢三十一にしてやっと賞をもらえた、だとか、喜ばしい情報が飛び交っている。私も地元に帰った時、こういったみんなの「嬉しい話」を聞かされ、返す刀では「で、お前はどうなの?」と聞かれるんだろうな。東京まで出てきて金にもならない仕事(スーパー戦隊)を惰性で続け、敵幹部どころか戦闘員も倒せず、仲間からも気を遣われ、この後どうなるんだろう…
 そんなことを考えて路肩の歩道を歩いていたら、ふと信号待ちで止まっている車に目がとまった。運転しているのは知らない男性。助手席で無邪気に笑っているのはイエロー。
 なんだ、彼氏がいたのか。じゃあ俺と寝ちゃダメじゃんか。そう思った直後、あああれは私を励まそうとして言っていたんだ、と気付いた。気を遣っていたつもりが、逆にリーダーであるレッド(私)に対して気を遣ってくれていたのか。真に受けちゃいけないシーンだったのに、あんあこと言って何やってるんだ…そんな事を考えているうちに信号が赤から青に変わり、車が出て行った。私はそれを茫然と見送っていた。


 と、いうところで目が覚めた。
 せっかくゴーカイレッドになるんなら、バトルジャパンとかギンガレッドとか、いろんな戦隊にゴーカイチェンジしたかったなあ。