しんぶん赤旗「東映アニメの契約社員 自営業扱いやめ労働基準法適用」それはいいんだけどさ。。。
気になる記事があったのでメモがてら。
東映アニメの契約社員-自営業扱いやめ労働基準法適用。「労働基準法を守っていたら、映画やアニメは作れない」と親会社東映の労務政策(2016/03/23しんぶん赤旗) pic.twitter.com/wQxjgwlw4u
— yamada shingo (@syashingo) 2016年3月24日
東映アニメの契約社員-自営業扱いやめ労働基準法適用。「労働基準法を守っていたら、映画やアニメは作れない」と親会社東映の労務政策(2016/03/23しんぶん赤旗)
とのこと。
まあ、まず書き出しの
海外では「クールジャパン」や「ジャパニメーション」という名の下、日本のアニメーションの評価が高まっています。
でいきなりダウトだよね。
「ジャパニメーション」なんて言葉、海外から聞いたことほとんどないです。70年代~90年代初頭にかけてアメリカの日本のアニメ好きの間で使われていたスラングだったようです。
『攻殻機動隊』の映画が1996年にアメリカの音楽雑誌のビデオ週間売り上げで1位になった時に、それを報じたい日本のメディアが
(報じたい! でも、"アニメ"って言うとオタクみたいでバカにされちゃう…あ、アメリカ人は日本のアニメのことを"ジャパニメーション"って呼んでるらしい! そう呼ぼう!)
ということで*1とっくに死語になっていたこの言葉を用いたのが日本における"ジャパニメーションという語の拡散のスタートじゃないかな。
「クールジャパン」は確かに言い出したのはアメリカの Douglas McGray というジャーナリスト*2ではあります。参考までに2009年のレポートを以下紹介します(海外はこういう記事がずっと残るからいいなあ。日本だと1年もすると消える)。
でも、今この言葉を使ってるのは主に日本の政治家やメディアだけ。海外でアニメを評価する場合はもちろん「アニメ」です。これはほぼ10年前からそう。20年前は…どうだったかな。
とにかく川内正行さん、適当書いちゃいかんですよ。
で、肝心の本文に関して。
冒頭からして上記の通りなのでどれだけ信じていいものか分からないけど(同様のニュースを探しても出てこない)、仮に全部事実だとすると、東映アニメーションでもやっとこの状況か…という感じです。
アニメーターの賃金が仕事レベルになっていない理由は彼ら自身にもある(時間やクオリティ管理に対してルーズである、など)ということも聞いてはいるし、これまで社員扱いじゃなかったものを社員扱いにするということで、時間や業務上のルールの拘束が厳しくなったり仕事に使う道具なども全部会社が用意することになったりなど、短期的に見れば、雇用者・被雇用者共に負担することがたくさんあって、いいことばかりではないと思います。
けど、アニメ業界の今後を考えるとどこかでメスを入れないといけないことではあるし、改善するなら大きなところから、組織の方からにしないと業界自体は変わらないので、まずは最大手の東映アニメーションさんにはがんばっていただきたいな、と思いました(急なKONAMI感)。
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