読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

LM314V21

アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

BLOGOS「アルジェリア人質事件 僕は「Aさん」では死にたくない」木村正人記者はジャーナリズムなめてんのか?

情報 メディア

犯罪報道とメディアの良心―匿名報道と揺らぐ実名原則

犯罪報道とメディアの良心―匿名報道と揺らぐ実名原則

http://blogos.com/article/54579/

アルジェリア人質事件で犠牲になった方を実名で報道するかが、大きな論争になっている。

これほど社会に衝撃を与えた事件で、被害者を「匿名」報道する意味は何なのか。僕が事件に巻き込まれて死亡したら、家族には迷惑をかけるかもしれないが、実名を公表してほしい。

僕は「Aさん」という匿名ではなく人格を持った実名で死にたい。家族にも報道機関の取材があれば、きちんと応じてもらいたいと思う。

僕は「実名」で死にたい。それは、僕が社会で生きていく上での誓約でもあり、権利でもある。


 上記文章は、木村正人記者による掲題の文章冒頭と文末の引用です。この文章、ジャンルが「コラム」ではなく、不遜にも「ジャーナリズム」になっていたので、上記文章が報道(の一種)であるという前提で、以下いしじまえいわの私見を述べさせて頂きます。


 被害者家族に報道の取材に応じるように求める文章ではじまるこの記事、文末は「僕が社会で生きていく上での誓約」の話になっています。もちろん、被害者家族と「僕(=木村正人記者)」は別人物です。
 木村正人記者の生きていく上での誓約と今回の被害者の意思との間には全く関係がない上に、仮に比較するのであればこの場合「僕が社会で生きていく上での誓約として、僕の家族が海外でテロに遭って死んだら実名顔出しで報道してほしい」が正しいはずです。もしくは、被害者が実名報道を望む遺書を残しているのであれば木村正人氏の言い分も分からなくはないですが、そういった前提は特にないようです。


 これが職業人としての記者の書く文章か?


 ちなみに私個人は、実は匿名報道には一部懐疑的です。というのも、もしかしたら今回の事件も棺の中は空で被害者自体が元々存在せず、自衛隊の海外派遣を推進したい政府や何者かの意志によるでっち上げという可能性も否定出来ないからです。本来そういった権力による隠蔽を明るみにするためにマスメディアによるジャーナリズムがあるわけで、マスメディア側が実名報道をよしとすることそのものは理解できるし、そうあるべきだと思います。
 もしこの事件が、日本とアルジェリアその他多くの国の政府と各国マスメディアが結託し、日揮という企業と被害者家族(を演じているアクター)を抱き込んだ壮大なでっち上げだったと仮定して、どうすればその欺瞞を証明できるのか。そのためにどうしても実名報道が必要というのであれば、私は実名報道賛成派に回ります。確かに、被害者が匿名だと、その存在と喪失を証明するのは難しそうです。


 が、今回の場合、被害者の会社や家族まで分かっていているので、それ以上に真実を求めるのに被害者本人の名前なんかは既にどうでもいいレベルのような気はします。


 なお、木村正人記者の考える実名報道の必要性は文中から抜粋すると以下のとおりです。

毎日起きている交通死亡事故の中にも、思わぬ社会の不備が隠されていることがある。遺族への取材が社会を突き動かし、事故対策が進むことは決して少なくない。

その一方で「Aさん」という匿名に社会を動かす力はない。


 事実を伝えるのが報道の主旨であって、社会を動かすことは枝葉です。木村正人記者は自分の仕事の社会的責務がよくお分かりでないようです。

今回の事件では、アルジェリアで操業していたプラント建設大手、日揮のリスク評価が正しかったのか、アルジェリアとの経済協力を強化してきた日本政府が十分な情報を得ていたのか、という問題が残ることを考えると、遺族の方にも何か言っておきたいことがあると考えるのが当然だろう。


 ここにいたっては論外で、遺族が何か言いたいか否かは報道とは関係がありません。主張があれば会見を開けばいいだけの話です。日本政府が十分な情報を得ていたのかを追求したいのであれば、そちらに取材すべきでしょう。

僕は「個人情報の保護」「匿名報道」という綺麗ごとや事なかれ主義よりも「実名報道」という疼きを伴う地道な作業が社会をつなぐ力を信じたい。


 ここはもう作文であってジャーナリズムではありません。個人情報の保護や匿名報道が綺麗ごとや事なかれ主義かどうかに関しては個人的にはどうかと思いますが、それはとにかくこの文章には「作文」百歩譲って「コラム」のジャンルに入れるべきもので、間違っても「ジャーナリズム」の括りに入れるべきものではありません。



 BLOGOS の編集者さん、記事の扱いには注意してください。メディアとしての信頼を損ないますよ。


 木村正人記者におかれましては、これからでもいいのでジャーナリズムについてしっかり勉強するか、それができなければ職を退いていただきたく思います。木村正人記者がジャーナリズムや報道を標榜すればするだけ、この国のマスコミ離れの拍車がかかります。


 マジでお願いします。人に迷惑をかけているので。


ジャーナリズムの原則

ジャーナリズムの原則

  • 作者: ビルコヴァッチ,トムローゼンスティール,加藤岳文,斎藤邦泰
  • 出版社/メーカー: 日本経済評論社
  • 発売日: 2011/08/25
  • メディア: 単行本
  • 購入: 1人 クリック: 323回
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
メディアとジャーナリズム これから学ぶ人のために

メディアとジャーナリズム これから学ぶ人のために

ジャーナリズムの思想 (岩波新書)

ジャーナリズムの思想 (岩波新書)