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018『涼宮ハルヒの消失』(2010)もう何回目かの感想。

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

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涼宮ハルヒの消失 限定版 [Blu-ray]

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 昨日なんとなくまた「涼宮ハルヒの消失」を見たので、また感想を書こうと思います。劇場にも4回くらい行ったしBlu-Rayでも何回か見ているので、その時々の感想はこちら。→「018『涼宮ハルヒの消失』(2010)」「018『涼宮ハルヒの消失』(2010)視聴二度目。
 今回の以下の箇条書きも含めて、いずれもネタバレ全開なのでこれから見る予定の方は要注意です。

  • アバンでキョンが部室に入ったシーン。最初にハルヒの席(PCが置いてある席)を見て「誰もいないな」と思い、その後端っこに座って本を読んでる長門に気付く。そこに至るまでのモノローグの内容も含めてもう最初っからキョンの眼中にはハルヒしかおらず、長門絶対不利の状況から始まってる感じ。
  • ハルヒキョンのおしくらまんじゅうの最中、長門をストーブの前に呼んであげるハルヒハルヒ優しい。
  • 世界改編後のキョンキチガイっぷりが、毎度見てて痛ましい。よくあれでその後3日間普通に学校生活できたな。
  • 朝倉がポケットに手を入れて焦るキョンの「何を出されるか分からんからな」というセリフの後ろで、窓枠のアルミサッシがやけに輝いてのがナイフのメタファーだと気付いた。この映画、かなり丁寧に分かりやすく作られてるなと思った。
  • 消失長門のデレデレっぷりが半端ではない。デレすぎの顔赤らめすぎ。あざとい。超あざとい。奥手かと思ったらいきなり家に連れ込んだりするし、キョン寝取る気満々だし。個人的には消失長門はあざとすぎてちょっとニガテ。
  • 前に見た時も思ったけど、古泉くんこれはもう消失世界でも改変前の世界でも絶対ハルヒに惚れてるね。よく考えたらハルヒが中学生の時からずっと観測していたわけだし、その頃古泉くんも中学生だったわけだし、自分ハルヒに能力を授けられた超能力者だし、イケメンだし、普通に考えたら自分がハルヒの王子様になるんだってずっと思ってたと思う。そこをぽっと出のキョンにああもいいように持ってかれたら、そりゃあイケメンキャラを装って斜に構えたくもなると思う。その辺りを含めての「羨ましいですね」なんだと思うと、古泉くんマジかわいそう。
  • そして世界改編時にそんな古泉くんをハルヒとくっつけたのは、長門なりの邪魔者排除でありながら、古泉くんへのちょっとした心配りなんだと思う。というか、古泉くんの恋心に気付いているのか長門。さすが読書家。
  • そういう観点で言うと、みくるをキョンから遠ざけなかった辺りに「結局キョンがこの女(=みくる)に転ぶことはないわー」という長門のジャッジと考えられる。みくる、舐められてるんだぞ。
  • 大人みくるが長門にお願いするシーン。前に見た時はみくる(大)が「今でも長門さんはちょっと苦手で」と言ってて「ああ、未来でもSOS団同士交流があるんだ」と思ったんだけど、みくる(大)の緊張っぷりを見るに、ひょっとしたら未来では未来人組織と情報統合思念体はものすごく敵対していて、だからこそのお願い・直談判なのかも、と思えた。ハッピーな未来であると思いたいけど…
  • みくる(大)が夜空の下キョンに「いつかこの高校生活を懐かしく思う時が来るわ」というシーン、実はここがかなり好き。物語の流れ的にはほんの少し浮いてるんだけど、本作のメインターゲットである青少年には「実は今が大事」というライトノベルとして正しいメッセージ(実はこれが「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズの大テーマだと思う)を、私たちオッサンにはノスタルジーを与えてくれる、いいシーンだと思う。
  • 前にも書いたけど、この映画、主人公であるところのキョンが銃(のようなもの)を持って、結局一発も発砲しないところがよい。長門の世界再構築を修正する際、まったく必要がないのに長門を説得しようとする(発砲したくないから)のも、青臭くてよい。
  • 世界修正後では、キョンは謎の女(=長門)に階段の上から突き落とされたことになっている。長門がそんなことをした(ことになっている)なんて視聴者にとってはショックだけど、キョンからすれば長門に階段から突き落とされたのも朝倉に脇腹を刺されたのも、これまで自分が長門をないがしろにして辛い思いをさせてきた申し訳なさに比べれば本当どうでもいいって感じなのがいい。セカイ系の物語は「自分やその周りの問題が世界全体の問題とイコールで繋がってしまうという、社会に対する認識が弱く近視眼的な、思春期特有の認識力・価値観に基づいた物語」と定義できると思うけど、キョンはそれが優しい方向に向いているのがいい。
  • 病室でハルヒの髪の毛を撫でるキョンマジエロィ。ほっぺや唇を触るのもエロいはずなんだけど、最初の髪の触り方のエロさがマジ異常。それを見ていた(角度的に見えないはずだけど)古泉くんマジ不憫。
  • キョンが起きたことに気づいて慌てて寝癖を直そうとするハルヒマジ乙女かわいい。ハルヒは嬉しくても悲しくてもワンワン泣いたりせず、いつも強気なふりをしているのがいい。趣深い。雅。
  • 病院の屋上のシーンは少々過剰演出な気がする。まあキョンとしては長門に全く気がないから出来ることなんだけど、コート着せてあげたり手を両手で包んであげたり、ハルヒにもみくるにも絶対できないと思う。いや、みくるの手は世界改編直後に握ってたか。
  • キョンが「ユキ…」と言って長門がはっとして顔を上げるシーン、長門の超勘違いなのが痛々しくて見てらんない。もうお前世界改編前も後もないくらいデレデレじゃん。そしてそんな長門を全く歯牙にもかけないキョンの朴念仁っぷりはマジで外道クラス。ほんとひどい。
  • エンディングのアカペラは、劇場だとあれはあれでよかったけど、家で見る時はちょっとたるかったです。スタッフ、力入れすぎちゃった感じ。


 こんな感じでした。結論:「古泉くんはガチホモじゃなかった」(そこか)


 とても面白い作品なので、未見の人は必ず見てね! もう見た人は私と一緒に語らいましょう。


涼宮ハルヒの消失 通常版 [Blu-ray]

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