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アニメや特撮やゲームやフィギュアの他、いしじまえいわの日記など関する気ままなブログです。

「「人がひと息で読めるのは200字」という時代」へのささやかな反論。

http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20070822
 

 これは言い換えれば「論旨のはっきりしない、冗長な文章が許されなくなった時代」とも言えるのではないでしょうか。
 起承転結という日本に古来からある表現手法では、言いたいことは"結"の部分にあります*1。ですから最後まで読まないと著者の意図や主張は分かりません。一方論文などでは冒頭で結論を明記し、その後はその補足説明が重要な順に並べられるのが普通です(もちろん順序だてて説明しないといけない部分もありますが)。そういう見方をすると、ひょっとしたら私達の読み方が物語的ではなく論文的になってきているのかもしれません。つまり過程を求めるか結論を求めるか、という風に求めるものが変わってきているだけで、読者のレベルが下がったとか劣化したとか、そういう問題とはちょっと違うのかもしれないということです。
 また、同じ起承転結でも優れたものであれば、場の雰囲気などでその文章の意図は(いわば出オチ的に)ある程度最初から分かるように書かれているものです。それを考えると、起承転結という形をとった風なただ冗長な文、エセうまい文学的っぽい文が、そのほころびを見せ始めている…というか、妥当な評価をされだしているだけなのかも、とさえ思うのです。
 それに、腕利きの文筆家であれば、受け手の傾向を鑑みた上で必要な主張をしてくれてもいいんじゃないか? とも思います。
 

 …というこの文章は結論を先に、というフォーマットで書かれています。みなさんここまで読んでくれたかしら?
 まあ自分で書いてみても分かりますが、確かに200字で何か書けってのは正直キツイですね。。。

*1:厳密には結までの流れそのものが言いたいことともいえますが、結まで読まないと主旨が分からないという点は同じです。