『椿三十郎』

　ヒーローものの黒澤映画ということで見てみました。三船強すぎ。マジ剣心くらい無敵でした。あんなに強いとはなあ。かっこよかったです。
　あと気になったのはやたら気配りの行き届いた画面構成。9人の侍と無敵の三船の10人が主人公なわけで、都合10人が画面にいっぺんに出てくるわけです。10人を一つの画面で動かすってのはほんとに難しいわけだけど、この人の映画ではそれをうまくやってのけているわけです。やってのけるどころか、10人の顔が全員分見える画面構成になっています。しかもほとんど常に。あんまり上手すぎて、途中から「ほんとにこの場面でも全員見えるの??」みたいないらない方向に気が向いてしまうほど。柵越し、茂み越しでも全員顔が見えるからなあ・・・ほんとすごいよこの人(もちろん役者さんもね。加山雄三とか志村喬とか)。
　話もすごい分かりやすくてかっこよくて面白かったです。これの前日談の『用心棒』も見たくなってきました。